車の傷を放置するとどうなる?鈑金工場が教えるリスクと対策

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車の傷は見た目だけでなく、車両自体の性能や価値に影響を与える可能性があります。
傷を放置するとどのようなリスクがあるのか、そしてその対処法について詳しく解説します。

車の傷を放置するリスク

車の傷を放置することで様々なリスクが発生します。
見た目だけでなく車両の堅牢性や走行性能にも影響を与える可能性があります。

錆や腐食の進行

車の塗装が剥がれると金属部分が露出し、雨水や空気中の酸素と反応して錆が発生します。

錆びた車

錆は初期段階では目立たないこともありますが、時間が経つにつれて急速に広がります。
特に小さな傷から始まった錆は、湿気や塩分などの環境要因によって進行速度が変わります。
例えば、沿岸部では塩分濃度が高いため錆びやすく、雪道では凍結防止剤(塩化カルシウム)の影響で、錆の進行は加速します。
放置すると腐食が進み、最悪の場合、車体に穴が開くこともあります。

修理費用の増加

小さな傷でも放置すれば劣化が進み、修理範囲が広がります。
その結果、修理費用が初期対応よりも高額になるケースが多いです。

特に錆が進行して穴が空いてしまうと修理不可能になり、高額なパーツ交換が必要になるケースもあります。
早めの対処でコストを抑えることができます。

見た目や車両価値の低下

傷や錆は見た目を損ない、売却時や下取り時の査定額にも悪影響を与えます。
特に深い傷や広範囲に広がった錆は、大幅な減額要因となります。

錆びた車

車両の売却時にはどの程度の修理を行なったかを見られますので、傷が小さいうちに修理するのと、傷が広がってから修理するのでは価値判断に大きな差が生まれます。

保護機能の低下

車の塗装は紫外線や水分からボディを守る役割があります。
傷を放置すると塗装の保護機能が低下し、車全体の耐久性に悪影響を及ぼします。

地域別のリスク

地域によって車の傷への影響度合いは異なります。
特に注意すべき環境要因は「沿岸部」と「雪道」です。

沿岸部

海風による塩分濃度の高さから錆びやすくなるため、防錆加工や頻繁な洗車がおすすめです。
海岸沿いでなくとも海風が直接当たるような場所では錆の進行が加速します。

沿岸部の車

また、海岸沿いを走行する際には波しぶきにより海水を直接浴びることも多いため、定期的な洗車をしないと車体に塩分が付着する危険があります。

雪道

冬場に使用される凍結防止剤(塩化カルシウム)が車体に付着すると錆が進行し、腐食しやすくなります。

雪道を走る車

雪道走行後は早めに洗車をすることで塩分を除去するように心がけましょう。
特に車体下部(足廻り・下廻り)を重点的に洗い流すようにすると効果的です。
洗車場によっては足廻りの洗車オプションを選べるところも多いので、活用すると良いでしょう。

傷への具体的な対処法

適切に対策をすることで被害を最小限に抑えることができます。

  1. 早期に傷を修理する。
    傷がついてしまった場合には早期に修理することで被害の拡大を抑えることができます。
  2. 定期的な洗車で塩分や汚れを除去する。
    定期的な洗車を行うことで傷の早期発見や傷の拡大を抑えることができます。
  3. 防錆加工を施す。
    沿岸部などで予め塩害が考えられる場合は防錆加工を施すことで耐久性が大幅に向上します。

知らないと損!修理費用を抑えるコツ

傷の修理依頼をする場合、費用を抑えるためには以下のポイントを押さえておきましょう。

  1. 複数業者から見積もりを取る
    価格やサービス内容を比較することで適正価格で修理できます。
  2. 早期対応
    傷が小さいうちに修理することで、大規模な板金塗装よりも安価に済ませられます。
  3. 保険活用
    車両保険を利用できる場合は活用する。ただし、保険料への影響も確認しましょう。
貨幣

車両保険で賢く修理!適用条件と注意点

車両保険は、小さな傷でも適用できる場合があります。ただし以下の点に注意してください。

  • 保険適用時には免責金額(自己負担額)が発生する場合があります。
  • 保険利用後は翌年以降の保険料が上昇する可能性があります。
  • 保険会社によって適用条件が異なるため事前確認が必要です。

保険利用は慎重に判断し、小さな傷なら自己負担で修理した方がお得になる場合もあります。

自動車保険については⇩こちらの記事⇩で詳しく解説していますので、よければ参考にして下さい。

DIY vs プロ修理:どちらがお得?

車の傷への対応方法には、自分で修理するDIYとプロに依頼する方法があります。
それぞれメリット・デメリットがありますので、自分に合った方法を選びましょう。

DIY(自力で修理)
  • メリット:費用が安い、小さな傷なら簡単に対応可能。
  • デメリット:仕上がりにムラが出ることもあり、大きな傷には不向き。
プロ修理(業者へ依頼)
  • メリット:仕上がりが美しく、高度な技術で対応可能。
  • デメリット:費用はDIYより高額になる場合あり。

結論として、小さな擦り傷程度ならDIYでも可能ですが、大きなへこみや深い傷の場合はプロへの依頼がおすすめです。
ただし、そもそもDIY可能かどうかを判断することが難しいという問題もあります。
少しでも不安がある場合はプロに依頼しましょう。

鈑金塗装については⇩こちらの記事⇩も参考にして下さい。

まとめ

車の傷は放置すると錆びや腐食、修理費用増加など多くのリスクがあります。
早めに適切な処置を行うことで愛車を長く美しく保つことが可能です。
小さな傷でも油断せず、自分で対応できない場合はプロに相談しましょう。
また、地域ごとの環境リスクにも配慮し、防錆対策や定期的なメンテナンスを心掛けてください。

Auto Body Faith Garageでは車の鈑金塗装の専門工場です。
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