長崎県は軽自動車の比率が50%を超え、都道府県別のランキングでも毎年5位以内に入るほどに軽自動車が多い地域です。私の地元である平戸市に限れば、体感でもっと多い気がしています。
そんな地理的な事情もあり、軽自動車の乗り換えの際に電気自動車にするべきかどうかのご相談を受けることがあります。
個人的な見解を述べると、平戸市のような地方に限れば軽の電気自動車を購入するのは時期尚早だと思われます。
軽の電気自動車を買うのはまだ早い3つの理由
軽の電気自動車を買うのは時期尚早だと思う3つの理由は下記です。
(2023年12月現在の感想です)
- インフラが整っていない
- ガソリン車に比べて割高
- 選択肢が少ない
インフラが整っていない
地方では充電できる場所が圧倒的に不足しています。
軽の電気自動車の代表格である日産SAKURAの航続距離(満充電時)はカタログ値で180km、実測値では150km程と言われています。平戸市〜福岡駅(片道2時間)がギリギリで往復できないくらいの距離です。平戸市〜佐世保駅(片道1時間)なら余裕です。
つまり、自宅で満充電したとしても2時間以上の走行の場合は途中で充電しないといけません。とは言え地方都市にはまだまだ充電できる場所が少なく、下手をすると充電不足で走行不能になってしまうリスクがあります。また、遠出する際にはどこに充電できる場所があるのかを事前に調べなければならない面倒さも付き纏います。
私は前職でロードサービスも行っていましたが、実際に走行不能になった電気自動車のレッカーを何度も経験しています。
もう少し電気自動車が普及し、充電インフラが整うのを待った方が良いでしょう。
ガソリン車に比べて割高
まだまだガソリン車に比べて価格が高いです。
電気自動車も安くなる傾向はありますし、補助金もありますが、補助金を適用したとしても軽自動車の中で最も高価な部類に入ります。
生産台数が増え、各メーカーがガソリン車よりも電気自動車をメインに扱い出すと生産効率も上がり、価格に反映されます(されるはずです)。現在は歴史的な円高状況にあり、海外製部品が高騰しているため、中々価格が落ち着きません。円高状況を脱してくれる期待も込めて、もう少し待った方が良いです。極端なことを言えばガソリン車は生産台数が減ると高価になる可能性があるのでその頃まで待ちたいです。
選択肢が少ない
普通乗用車も電気自動車の選択肢は少ないですが、軽自動車になるとさらに少なくなります。
一般的に出回っている主な軽の電気自動車(貨物除く)は日産SAKURAと三菱EKクロスくらい(2023年12月現在)です。いくら何でも選択肢が少なすぎます。今後、電気自動車が大きく普及する流れの中で必ず選択肢は増えてきます。(逆に選択肢が増えないのなら電気自動車は普及しません)デザインや性能などを比較・検討できるくらい、少なくとも10車種くらいは出揃ってから検討したほうが後悔はしないと思われます。
まとめ
軽の電気自動車を買うのは時期尚早だと考える理由について考察しました。中には普通乗用車にも当てはまる事柄もあったかと思います。逆にいうと上記の理由が3つとも自分に当てはまらない方は電気自動車の購入を検討しても良いのではないでしょうか。
是非、ご検討の材料としていただければと思います。
当工場では電気自動車の鈑金塗装、修理、用品取り付けなども行っております。ご相談はお電話、メールにて受け付けておりますのでお気軽にご連絡ください。