車を運転していて、「キュルキュル」「ゴトゴト」といった異音に気づいたことはありませんか?
実は、これらの音の多くは車が「助けて」と訴えているサインです。部品の劣化や破損、あるいは過去の修理・鈑金歴の影響などが原因で発生することがあります。
特に中古車では、過去の整備や使用環境によって異音の原因が予想以上に多様です。
「前のオーナーがどんな風に乗っていたか分からない」――そんな不安を感じる方も多いでしょう。
この記事では、自動車整備・鈑金の現場で実際に寄せられる異音トラブルを10種類に分け、
それぞれの“音の正体”と“修理・点検のポイント”を初心者にもわかりやすく解説します。
目次
- 1. 「キュルキュル」「キーキー」:ベルトの劣化が原因
- 2. 「コトコト」「ガタガタ」:足回りやサスペンションの摩耗
- 3. 「ゴロゴロ」「ウィーン」:ホイールベアリングやタイヤ摩耗
- 4. 「キュッ」「ギコギコ」:ドアヒンジや内装のゆるみ
- 5. 「コツン」「クキッ」:ステアリング系部品の摩耗
- 6. 「シュー」「キー」:ブレーキ鳴きと摩耗警告
- 7. 「ボコボコ」「バリバリ」:マフラー・排気管の破損
- 8. 「バキッ」「ギシッ」:ボディやフレームの歪み
- 9. 「チリチリ」「パチパチ」:電気系統のトラブル
- 10. 「ジュワッ」「プシュー」:液漏れ・冷却系のトラブル
- 不安を感じたらプロに相談を
- まとめ:異音は早めの相談が安心への近道
1. 「キュルキュル」「キーキー」:ベルトの劣化が原因
エンジンをかけた直後や加速時に鳴るこの音は、ファンベルトや補機ベルトの劣化が典型的です。

ベルトのゴムが硬化すると滑りやすくなり、摩擦で音が出ます。
早期に発見できればベルト交換などで比較的簡単に修理可能ですが、放置していると他の故障の原因におなりかねません。
放置してベルトが切れるようなことになれば、発電・冷却系が停止し、走行不能になる場合もありますし、冷却系の故障によりエンジンそのものが修理不能に陥ることも考えられます。
中古車を購入したばかりの場合、整備履歴を確認して交換時期を把握しておきましょう。
特に10万kmを超える車は要注意です。
車検の際には点検されているはずですが、2年間の間に不具合が発生することもしばしばあります。
車検だけで安心せず、異音を感じたら整備工場で点検してもらいましょう。
2. 「コトコト」「ガタガタ」:足回りやサスペンションの摩耗
段差を超えたり曲がるたびに音がする場合、サスペンションのジョイントやブッシュの劣化が疑われます。
特に舗装面が劣化し、段差が多い道路を走ると時に「コトコト」と異音がします。
経年劣化によりゴムが固くなると、金属部品がぶつかり合っている可能性があります。
足回りの不具合は、運転時の安定感を奪うだけでなく、車検にも影響します。
不安を感じたら、鈑金工場や整備士にリフトアップ診断を依頼しましょう。目視では確認しづらい箇所の損傷を発見できます。

3. 「ゴロゴロ」「ウィーン」:ホイールベアリングやタイヤ摩耗
走行速度に連動して唸り音が出るときは、ホイールベアリングの摩耗が原因かもしれません。
特にエンジン音ではなく、足回りから音が発生している場合、ベアリングに原因がある可能性が高いです。
ベアリングの摩耗が進むと振動が発生し、金属が焼き付いてホイールが固着する危険もあります。
タイヤの偏摩耗でも似た音が出るため、判断は難しいところですが、リフトアップして足回りを点検して貰えば原因が特定できます。
素人判断よりも、整備士に試運転とリフト診断を依頼するのが安全です。
4. 「キュッ」「ギコギコ」:ドアヒンジや内装のゆるみ
ドアや内装パネルからのきしみ音は、ヒンジ(蝶番)や取付クリップのゆるみが主な原因です。
過去に鈑金や塗装を受けた車で発生しやすく、組み付けトルクの微妙なズレや経年によるガタも要因です。
特に事故によりドア交換、ドアを取り外しての修理を行なった車両では注意が必要です。
ドライバーでは締め込みづらい箇所も多いため、工場でグリスアップや増し締めをしてもらうと確実。
10〜15分程度のチェックでも、驚くほど静かになることがあります。
音がしていない場合でも、「以前よりもドアが閉まりにくくなった」「閉めたドアの面とボディに隙間や段差がある」などの違和感を感じる場合は点検・修正を依頼した方が良いでしょう。
5. 「コツン」「クキッ」:ステアリング系部品の摩耗
ハンドル操作に合わせて音がする場合、タイロッドエンドやステアリングラックのジョイントの摩耗が考えられます。
放っておくとハンドルが重くなったり、走行中に直進性が失われたりすることもあります。
走行中にハンドルが勝手に動いたり、ブルブル震える場合にも注意が必要です。
中には足回りフレームの微妙な歪みが原因となるケースもあり、鈑金によるアライメント修正が必要になることもあります。
6. 「シュー」「キー」:ブレーキ鳴きと摩耗警告
ブレーキから「キー」「シュー」という音がすれば、それはパッド残量の減少による警告です。
金属センサーがローターを擦ることで鳴る音です。

特に「寒い日の朝」や「雨が降った後」に音がする場合はブレーキパッドやドラムからの音である可能性が高いです。
早めの交換でローター交換費用などを抑えられます。
ブレーキは“命を守る部品”。少しでも違和感があれば即日点検をおすすめします。
7. 「ボコボコ」「バリバリ」:マフラー・排気管の破損
特に中古車や走行距離の多い車でよく見られるのが、マフラーの腐食や排気漏れです。
下回りに錆が発生すると、排気音が大きくなり、地面に反響して「ボコボコ」と鳴ります。

放置すると塗装やパネルが熱で変色・剥離することも。
この場合、防錆塗装・補修溶接・パイプ交換などを組み合わせた修理が推奨されます。
8. 「バキッ」「ギシッ」:ボディやフレームの歪み
事故歴のある車では、修復後でも微細な歪みや溶接ストレスが残っていることがあります。
強い揺れや傾斜でボディがねじれると、「ギシギシ」と音を立てることも。
こういった異音は、一般の整備工場では原因が見つかりにくく、鈑金塗装工場ならではのフレーム測定機で解析する必要があります。
異音に加えドアやトランクがズレて閉まるようなら、早めに鈑金修正を検討しましょう。
9. 「チリチリ」「パチパチ」:電気系統のトラブル
エンジンルームから小さな放電音がする場合は、点火コイルやプラグコードのリークが考えられます。
湿気による電気の逃走現象で、放置すると燃費悪化や失火が起こります。
これらの音はエンジンルームから発生しますので、音の発生源に注意して聞き分けてみましょう。
エンジンルームから音がしている場合には早期の点検が必要です。
整備士に頼めば、リークテストや電圧波形の測定で簡単に特定できます。
自己整備で済ませるよりも、専門設備を備えた工場に相談したほうが確実です。
10. 「ジュワッ」「プシュー」:液漏れ・冷却系のトラブル
エンジン停止後の蒸発音(「プシュー」「ジュワー」のような音)は、冷却水やオイルの漏れのサインです。
ラジエーターホースやパッキンが劣化している可能性があり、漏れた液が高温部に触れて音を出します。

軽い漏れでも、放置すればエンジンの冷却機能が損なわれ、塗装が焼けたりエンジンがオーバーヒートしたりします。
修理工場では、圧力テストを実施してわずかな漏れも特定可能です。
合わせて防錆塗装を行えば、再発防止にもつながります。
不安を感じたらプロに相談を
異音の原因は千差万別。ネット情報だけで判断しても、実際に聞こえている音の特定は難しいものです。
多くの整備工場では、実際に車を走らせて音を確認する「試運転診断」を行っており、その場で状況を一緒に確認できます。
また、鈑金工場ではボディや下回りだけでなく、ドア・内装・マフラー周辺まで一貫して点検できます。
音の発生源を特定して、必要なら修理・塗装までワンストップで対応してくれる点が大きなメリットです。
もし「どこから鳴っているのかわからない」「修理費が心配」という方でも、
プロに相談すれば、部品単位での見積もりや代替方法(中古部品活用など)を提案してもらえます。
特に中古車を購入したばかりで不安な方は、納車後1〜2か月以内に一度点検を受けると安心です。
ちょっとした異音や違和感が、大きな故障予防につながります。

まとめ:異音は早めの相談が安心への近道
車の異音は、まさに「車の健康状態を知らせるサイン」です。
小さな音でも原因を放置すれば、後に高額な修理・鈑金・塗装へと発展する可能性があります。
早期点検と正確な修理、そして信頼できるプロとの連携が、
あなたの愛車の寿命を延ばし、安全・快適なドライブを守ります。
