今回は、プロの鈑金・塗装工場の視点から、ボディカラー別の汚れやすさ・お手入れ方法・メンテナンスのコツを徹底解説します。
これを読めば、あなたの愛車に最適なケア方法が必ず見つかりますし、新車・中古車を選ぶ際の目安にもなるはずです!
車を選ぶとき、デザインや燃費だけでなく「ボディカラー」で悩む方も多いですよね。
特に中古車を選ぶ時には、ボディカラーの痛み具合もチェックする方が多いです。
しかし、色によって汚れの目立ち方やお手入れのしやすさが違うのをご存じでしょうか?
目次
ボディカラーで「汚れ方」が変わる理由
車のボディは、紫外線・排気ガス・水垢・砂ぼこりなど、さまざまな汚れの影響を日々受けています。
様々な要因によってボディが汚れたり、色褪せたりします。
その汚れや痛みが「どれくらい目立つか」は、色味(ボディカラー)によって大きく変わります。
- 明るい色は「黒ずみ」や「泥はね」「鉄粉」が目立ちやすい
- 暗い色は「水垢」や「洗車キズ」が目立ちやすい
- メタリック塗装は「光沢管理」が難しい
つまり、色によって「車をキレイに見せる難易度」や「注意点」が変わるのです。
では、主要なカラー別に詳しく見てみましょう。
白い車(パールホワイト・スーパーホワイト)

【汚れの特徴】
白系の車は、遠くからでも清潔感が出やすく人気の定番色です。
中古車市場でも長年一番人気のカラーです。
しかし、実際には「雨染み」や「鉄粉」による黒い点が目立ちやすいのが弱点です。
特にパールホワイトは光沢感があるため、少しの汚れでも曇って見えることがあります。
【お手入れのポイント】
- 洗車は月に2回程度が理想
- 鉄粉除去スプレーを2〜3ヶ月に1回使用
- コーティングは撥水タイプより親水タイプがおすすめ
→ 水染みを残しにくく、美しい白さを保てます。
特に鉄粉の除去には注意を払うべきです。
鉄粉は放置すると錆びて広がり、外装ボディを侵食します。
鉄粉除去には専用のスプレーを使用するのが最も手軽です。
カー用品店などで販売されているので、メンテナンス道具として一つは持っておくと良いでしょう。
黒い車(ソリッドブラック・メタリックブラック)

【汚れの特徴】
黒は高級感と重厚感があり光沢も抜群なので、中古車市場でもパールホワイトに次いで人気のカラーです。
しかしながら、実は汚れ・傷が最も目立つ色でもあります。
雨の跡、ホコリ、指紋、細かな線キズ…どれもすぐに見えるため、管理には手間がかかります。
【お手入れのポイント】
- 洗車はこまめに(週に1回程度)
- 洗車後の乾拭きはマイクロファイバークロスで優しく
- 直射日光下での洗車はNG(ウォータースポットが残る)
- コーティングは光沢重視型を選択し、ツヤを守ること
ブラックの車を直射日光下で洗車すると、水分が速く乾いて水垢の跡が残ります。
それを消すために再度洗車をする羽目になりますし、消そうと思って強く擦ると傷の原因にもなります。
洗車の際は必ず直射日光を避け、日陰で行うようにしましょう。できれば曇り空の日に洗車することをお勧めします。
黒い車を長持ちさせたいなら、定期的なポリッシングも効果的です。
シルバー系(シルバーメタリック・ガンメタ)

【汚れの特徴】
シルバー系は最も汚れやキズが目立ちにくい色として知られています。
中古車市場ではそれほど人気は高くないものの、「メンテナンスが楽」という理由で購入する方は非常に多いです。
光の反射で小傷も目立ちにくく、洗車の回数が多少減っても比較的キレイを保てます。
【お手入れのポイント】
- 他の色よりも洗車頻度を抑えられる(2ヶ月に1度くらい)
- ただし、鉄粉や水垢には要注意
- 年に2〜3回は専用クリーナーや鉄粉除去スプレーで塗装面を保護
「手間をかけずに清潔感をキープしたい」方には理想的な色です。
ただし、目立たないだけで、実際には鉄粉がたくさん残っていることもあります。
定期的に鉄粉除去を行うようにしましょう。
5. 赤・青・緑などのカラフルな車

【汚れの特徴】
カラフルな車は、個性を出したい方に人気がありますが、やや色あせ(退色)リスクが高い傾向があります。
特に赤や青などの「ハッキリ」していて「濃い目」の色は紫外線の影響で退色が進みやすく、年数が経つとくすみが目立ちやすいです。
中古車で色褪せた赤色の車をよく見かけると思います。
【お手入れのポイント】
- 紫外線カットのガレージ保管やカーカバーを活用
- ワックスやコーティングはUVカット性能重視
- 退色がはじまった場合は、磨き+再コーティングで復元可能
とにかく紫外線から守ることが第一ですが、汚れや傷も目立ちやすいため、洗車もこまめに(できれば週1回)行いましょう。
クリーム・ベージュ・グレー系

【汚れの特徴】
中間色のため、汚れもキズも目立ちにくい万能カラー。
ただし、白系よりも艶感がわかりづらく、手入れを怠ると「くすんだ印象」になってしまうことがあります。
【お手入れのポイント】
- 光沢を出すための固形ワックスがおすすめ
- ワックス前には脱脂洗車で下処理をしっかりと
- 色味を長く維持するには年2回のメンテナンスコーティングが理想
鈑金・塗装工場がすすめる「長持ちメンテナンス法」

自動車の塗装を長持ちさせたい方は、次のポイントもぜひ実践してください。
- 直射日光の駐車を避ける(紫外線は塗装の大敵)
- 洗車後、完全に乾かしてからカバーをかける
- 小キズは早めに補修(放置するとサビの原因に)
- 研磨・磨き作業はプロに依頼(自己流は塗装を薄くする危険あり)
鈑金工場では、塗膜を保護しながらツヤを復元するポリッシュ作業やコーティング補修を行えます。
新車時の輝きを保つには、定期的なプロケアが最も確実です。
中古車でもコーティングを施工可能ですが、新車の時に施工しておいた方が良いです。
まとめ
| カラー系統 | 汚れの目立ちやすさ | メンテナンス頻度 | おすすめコーティングタイプ |
|---|---|---|---|
| 白系 | 鉄粉・水垢が目立つ | 月に2回程度 | 親水タイプ |
| 黒系 | 全ての汚れが目立つ | 週に1回程度 | 撥水または光沢重視 |
| シルバー系 | 目立ちにくい | 2〜3ヶ月に1回程度 | 撥水タイプ |
| 赤・青 | 退色リスクあり | 週に1回程度 | UVカットタイプ |
| グレー・ベージュ | くすみやすい | 月に2回程度 | 固形ワックス or 半年コーティング |
どんなに良い車でも、色に合ったお手入れをしないと本来の魅力を維持できません。
ボディカラーの特性を理解すれば、仕上がりの美しさと塗装の寿命を大きく延ばすことができます。
もし、「洗ってもツヤが戻らない」「くすみやキズが気になる」と感じたら、鈑金・塗装のプロに一度相談してみましょう。
もちろん、新車・中古車の購入時のご相談も受け付けております。
当工場では、カラーに合わせた最適なコーティング施工・光沢復元・小キズ補修を行っています。
愛車を長く美しく保ちたい方、新車の時の輝きを取り戻したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
